2012年6月4日月曜日

「変な名前だから、就活で落とされる」という悲劇の真否

2012年3月卒業の学生をあまり見なくなりました。「物凄く変な名前であるがゆえに、就活のエントリーシートがなかなか通過せず、就活も終盤期でしょうか。リクルートスーツ姿の学生の就活に苦戦している学生がいる」というネットニュースを見ました。

百獣王(りおん)、小宇宙(こすも)、空流光(くるみ)などの名前の学生がいるそうです。

可能性は二つ。

(1)本当に変な名前であるがゆえに苦戦している。
(2)名前は決定的ではなく、他の要素で苦戦している。

どちらかはわかりません。(2)の可能性もあるかもしれないと思いました。欧米の学者の研究によると、子供の成功と最も相関しているファクターは、生みの親ががどんな人物かであり、次が育ての親が与える環境のようです。

端的に言うと、前科5犯・自慢は人を殺したことがあることという暴力団員の父親と、元レディースで現ボッタクリバーのホステス役の母親から生まれ育てられた子供が、物理学者になる可能性は、限りなくゼロに近いということでしょう。

子供の成功は親に依存するそうですが、子供に物凄く変な名前をつけてしまう親は、やはりそっち系の性質が遺伝され、なかなか会社員に適合する人が多いのではないかと思います。その結果、子供にもそっち系の人が、相対的には少なくなりがちな可能性があるかもしれません。

ただ、もちろん全員がそうではなく、例外もあるでしょう。また、これは妄想であり、事実と異なるかもしれません。優れた資質を持つ親が、子供に物凄く変な名前をつけるケースはあまりないと思います。例えば、優れた男性代表として、楽天CEOの三木谷浩史氏が挙げられます。

一橋大学卒、ハーバード大学経営大学院修了、日本興業銀行を経て楽天を創設。ミスター・パーフェクトですね。そんな三木谷玲夢絵流などの名前をつけるでしょうか?到底そうは思えません。

優れた女性代表としては、DeNA前CEOの南場智子大聖人が挙げられます。津田塾大学卒、ハーバード大学経営大学院修了、マッキンゼーを経てDeNAを創設。ミス・セレブリティですね。そんな南場氏が自分の子供に、南場百獣王とか、南場玲夢絵流などの名前をつけるでしょうか?到底そうは思えません。

なお、遺伝子でほとんどは決まってしまうから、子育ても大きな影響を与えるようです。養子に出された子供、その子を養子にもらった親の詳細なデータ(イギリスとアメリカ)をもとに、「経済的成果における生まれと育ち」という論文が発表されています。

養子をもらった方の親は、子供の生みの親よりも頭がよく、教育水準も高く、所得も高い傾向が強かったそうです。養子に出された子は、はるかによい人生となる傾向があるそうです。しかし、養子に出された子供は、知能指数だけから予測される運命からは、「養子をもらった親と同じような親」の子供よりは、学校では比較的成績がよくないそうです。

養子に出された子供は、「生みの親が同じような親で、且つ養子に出されていない子供」と比べると、収入がいい仕事につき、20才を超えてから、しっかりとした健全な結婚をする傾向が強いそうです。親の育て方、親が与える環境、思春期の周囲の環境などの影響も大きく、やはり子育てはとても大事だと言えるでしょう。